2010年9月17日

株式会社MetaMoJi（本社：東京都港区、代表取締役社長：浮川 和宣）では、本日、9月17日、XBRL* 形式で書かれた財務レポートを作成・活用・再利用ができるWebサイト　「MashIQ Report Cloud Β」を開設いたしました。　(http://www.mashiq.com)　　今回開設するサイトは、英語版のみで、日本語版の提供開始は、2011年始めを予定しております。
「MashIQ Report Cloud Β」内で公開されるレポート作成ツールを用いて、世界中の公開されているXBRL*データを読み込み、新たな分析を加えたり、表やグラフを作成したり、自らの考えを追記してレポートを作成し、「MashIQ Report Cloud Β」Webサイト上で、広く公開することができます。「MashIQ Report Cloud Β」で公開されているレポートは、単に見るだけでなく、財務諸表を再利用することができるため、データの再入力や、公開元のデータソースを探索することなく、新たなレポートを作成することができます。また、他のSNS（ソーシャル・ネットワーク・サービス）と情報を簡単に共有することが出来ます。

‹図1: MashIQ Report Cloud のTop page›

XBRL*は、日本では、金融庁や東京証券取引所へ提出する財務諸表の形式として義務化されており、全ての上場企業は、XBRLデータで報告用の財務諸表を作成ししています。海外でも、米国SEC（証券取引委員会）、英国HMRC（国税庁）など、多くの国々の政府機関で、XBRL形式での財務データの提出が義務化されはじめております。
このように広く使われはじめたXBRLですが、XBRLデータを手軽に処理し、利用者がXBRL*の価値を実感できる手軽なアプリケーションやサービスは、これまで存在してきませんでした。
MetaMoJiでは、
「XBRLは、個人投資家、アナリスト、会計士から始まり、企業業績やファンドに関わる世界中の全ての人にとって、必須の技術になる」
という信念のもと、XBRL関連のアプリケーション・サービスとして、MashIQ事業に取り組んでおります。　本年4月の　XBRLデータからレポートを作成するツール「MashIQ　XBRL Report」評価版　の提供を開始し、現在18ヶ国の専門家、先進ユーザーに評価していただいております。XBRLの便益をさらに、多くの方々に実感していただくために、今回「MashIQ Report CloudΒ」のWebサービスを開始いたしました。
「MashIQ Report Cloud Β」で公開されるレポートは、Inline XBRL** データ形式で記述されております。Inline XBRLデータとは、Web文書にXBRLデータを埋め込むためのデータ形式で、通常のウェブブラウザで、閲覧することが可能となります。さらに、埋め込まれたXBRLデータをコンバートし、再活用することが可能です。

‹図2: MashIQ Report Cloud による財務レポート再利用プロセス›

これまでは、財務レポートを閲覧・分析している最中に、更なる分析を行うときは、データを表計算ソフトに、手入力で打ち直したり、検索エンジンでデータを探した後に、表計算ソフトに読み込んで、分析を行う必要がありました。　「MashIQ Report Cloud Β」では、XBRLデータの読み込み、分析、レポート作成、Webサイトへの発行、Webページ内のInline XBRLデータの読み込み・変換・再利用を、一気通貫に行う事ができるので、財務レポート作成を大幅に効率化することが可能です。
また、処理できるInline XBRLデータは、「MashIQ Report CloudΒ」内に登録されたレポートに留まりません。Inline XBRLデータ形式は、昨年11月の英国国税庁（HMRC）を皮切りに、世界各国の政府系機関での、採用が予定されております。　財務データが、Inline XBRLデータ形式で記述されていれば、「MashIQ Report Cloud Β」で、コンバートした上で、再利用し、分析・レポート作成が可能です。
このようにInline XBRL 技術を全面的に採用し、財務レポートの再利用を促進するWebサイトは、「MashIQ Report Cloud Β」が、世界唯一のものになります。
さらに、「MashIQ Report Cloud Β」は、他のSNS（ソーシャル・ネットワーク・サービス）との連携機能を持っています。自分のTwitter アカウントや、サムネイル画像付きで自分のBlogにレポートの情報を簡単に共有することが可能です。
株式会社MetaMoJiでは、「MashIQ　Report CloudΒ」の提供を通じ、新しい財務レポートの活用方法を今後も引き続き、提案してまいります。
XBRL International Technology Working Group議長　Diane Muller氏
「Web 文書にXBRLデータを埋め込む技術であるInline XBRLは、人間が直接読める形を保持しつつ、複雑な財務データを、再入力などのエラーを削減できるように設計されております。Inline XBRLが埋め込まれたWeb文書は、PCのみならず、携帯デバイスでも同様に閲覧することが可能です。
MashIQ Report Cloudによって、信頼性の高いデータ表示と表やグラフの生成を行い、ブラウザで表示するためのInline XBRLデータの発行をすることができます。　複雑な操作を強いることなく、XBRL標準の可能性を最大限引き出すことが、可能になると期待しています。」

■MashIQ Report Cloud Β　サイトの特徴

• 再利用可能なInline XBRLデータ形式の財務レポートの公開
• MashIQ XBRL Report（財務レポート作成ツール）で作成されたデータの公開
• レポートのサムネイル画像による一覧表示
• Blog、Twitterとの連携機能
• レポートの検索、ソート機能

■MashIQ XBRL Report（財務レポート作成ツール）の特徴

• プログラミング・レスで複数のXBRLデータから、表、グラフ、レポートを作成
• 米国SEC、IFRS（国際会計基準）、欧州中央銀行で採用されている　Dimension*に対応したXBRLデータ処理
• Inline XBRLや、PDF形式でのデータ保存
• 再利用可能な財務データ形式 Inline XBRL 処理機能
• Inline XBRL データ形式でのレポートの出力。MashIQ Report CloudへのUpload
• MashIQ Report Cloud 等、Inline XBRL形式で記述された財務レポートの読み込み。財務諸表の再利用

* XBRL
XBRL とは、eXtensible Business Reporting Language の略で、財務レポートの標準形式です。日本では、金融庁、日銀、国税庁、東京証券取引所　等で採用され、提出データ形式として義務化されています。海外では、米国SEC 等　世界の政府系機関、中央銀行での採用が進んでいます。また日本でも適用が予定されている IFRS（国際会計基準）でも、XBRLが中核技術として採用されています。
** Inline XBRL
Inline XBRLは、WebページにXBRLデータを埋め込むためのデータ形式です。　Inline XBRLが埋め込まれたWebページは、通常のウェブブラウザで、だれでも閲覧することが可能であると同時に、後からデータを再利用することが可能です。

‹図3: Inline XBRLの特徴›

株式会社MetaMoJiについて

株式会社MetaMoJiは、研究開発（R&D）機能を有するビジネスインキュベーターです。先進的なＩＴ技術をベースとし個人や組織の活動から製品やサービスまで多様な情報の革新的な知識外化（みえる化）システムの研究開発、さらにそれらを基盤とした多方面にわたる知的コミュニケーション・システムを研究開発し、その成果を事業化することを目指します。http:metamoji.com/

本件に関するお問い合わせ

• ウェブからのお問い合わせ：　http://metamoji.com/jp/?page_id=44
• 広報担当　津田・大橋
  電子メール：　info.ja@metamoji.com
  電話番号　： 03-5114-2912